選曲は、ソロ1作から4作目のアリスタ時代のアルバムからの作品がほとんどで、5作目と6作目からは全く選曲されていない。エリックは、5作目からふたつの全米ヒットを放っているし、最新作である6作目「夢の面影」から日本でシングルカットされた"I Was Born To Love You"、"Someone That You Loved Before"も彼らしいすばらしいバラードである。また、3作目のアルバム作成当時の心情が歌われた名曲"Desperate Fools"やヤマハの世界歌謡祭でポール・ニコラスに歌われ、山根麻衣さんによってもカバーされた崇高なバラード"Foolin' Myself"も残念ながら未収録となったいる。
ベスト盤としてなら、コレクター以外の方には、「ベストセレクション」や「Definitive Collection」の方をプッシュしたい。両方とも収録曲が多く、前者はシングルのみで発売された"My Heart Stops"が収録され、後者にはラズベリーズ時代の曲とともに珍しい女性コーラスバージョンの"Boats Against The Current"が収録されている。
個人的に大好きなアーティストだけに、今回のベストではバランスよく選曲されなかったのが非常に残念である。レーベルの問題があるのは理解できるが、もうすこしがんばって欲しかった。